ドル円は112円台に上昇し200日線を回復

 きょうのNY為替市場でドル円は買い戻しが強まり112円台に上昇した。
本日111.70円付近に200日線がきているたが、その水準も上回っており明日以降の動きが注目される。
米国債利回りの上昇や、英国とEUがEU離脱に伴う精算金の負担額で合意しそうだとの報道からポンドが急伸しており、ポンド円の上げもドル円をサポート。

 ドル円は一時112.15円付近まで上昇したが、その後は伸び悩む動きも見られている。
米税制改革法案への不透明感がドル円を押し下げていた要因の一つだが、前日に米上院予算委員会が上院共和党の税制改革法案を可決したことで安心も出ているようだ。
法案は上院本会議に送られ早ければ明日にも採決が行われるが、その後も上院と下院で法案の中味が違うことから、すり合わせが必要になる。
依然として情勢は不透明だ。
特に法人税減税の開始時期の違いは議論を呼び起こしそうだ。
ただ、200日線水準は維持した。

 一方、ユーロドルはドル買い戻しから序盤に一時1.1820ドル付近まで下落。
ただ、下値での押し目買い意欲が強く1.18ドル台がサポートされ、ロング勢が1.18ドル台半ばまで押し戻している。
ドルに対する信頼感は依然として高まってはおらず、きょうの動きを見た限りではユーロへの期待感が依然として強い様子もうかがえる。
なお、市場の一部からは明日の月末に絡んだ実需のドル売りが大量にあるとの噂も出ていた。

 きょうはドイツの消費者物価(HICP)が発表され前年比で1.8%と予想を上回る内容となっていた。
ただ、インフレ警戒を示唆するものではなく、エネルギー価格の上昇が押し上げたようだ。
ユーロの反応は限定的。

 ポンドは上げ一服も本日の高値圏は維持。
前日は英国とEUの離脱交渉で離脱に伴う負担金で合意したとのニュースが伝わりポンドは急伸した。
メイ首相をはじめ当局者はまだ交渉中としているが市場は完全に期待を高めている。

 一部では負担金の設定は最大1000億ユーロだが、実際に英国が支払う負担金はその半分以下との報道も流れている。
それでも英国側が当初主張していた200億ユーロよりはかなり高く、英国側が譲歩した格好となっているようだ。

 スキャンダルで閣僚の辞任が相次いだメイ政権の去就とあいまってポンドショートを形成していた向きも多かったようだが、一気に敗走している。
ポンドドルは一時1.3450ドル付近まで上昇。
目先は心理的節目でもある1.35ドルが上値メドとして意識される。
ポンド円も150円台を回復。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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