史上初太陽系の外から小さな天体オウムアムアが飛んできた

何十年も待望されてた。

これまで太陽系では75万個の小惑星や彗星が確認されていて、それは全部太陽系の中で発生したものと考えられています。
でも今年10月、太陽系の外からやってきたらしい小天体が見つかりました。
その天体は見た目も上の画像の通り変わってるし、動きも太陽系の天体とはまったく違っていたんです。

最新のNatureに、その恒星間天体「Oumuamua(オウムアムア)」の分析結果が発表されました。
分析でわかったオウムアムアの化学組成や性質は専門家にとっても驚きで、さらには恒星間を移動する天体の数はこれまで考えられていた以上に多いらしい、と騒然となっています。
論文には、「オウムアムアの存在は、恒星間天体の密度に関するこれまでの推定が悲観的に低かったことを示している」とあります。
なんか文学的な言い回しですが、つまり恒星間天体の数をやたら少なく見積もっていたってことです。

オウムアムアを最初に発見したのは2017年10月19日、ハワイの望遠鏡パンスターズでした。
最初についた名前は「A/2017 U1」とそっけないものでしたが、この天体が普通じゃないことはすぐに明らかになりました。
軌道の形が極端に双曲線型、つまり太陽を中心に回っている気配がなかったからです。
発見されたときはすでに地球から遠ざかっていて、観測できたのはごく短い期間だけでした。

Video: NASA Jet Propulsion Laboratory

普通の小惑星命名ルールでは1回しか観測しなかったものは命名しないことになっているのですが、研究者たちは恒星間天体のための新しい分類を作って「オウムアムア」という変わった名前をつけました。
オウムアムアとはハワイの言葉で「遠くからはじめて来たメッセンジャー」という意味だそうです。

オウムアムアから観測された光が大きく変化していたことから、その形は球ではなく多分葉巻に似ていて、長さは800mくらい、幅・高さは80mくらいだと推定されています。
ブルジュ・ハリファの高さが828m、東京スカイツリーが634mなので、超高層ビルくらいのサイズ・形なんですね。
この細長い形も、今まで見つかっている太陽系の天体とは違っています。
色は赤くて、金属または炭素を多く含む物質でできていると考えられています。
これまで、太陽系の外側のオールトの雲から来る岩石のほとんどは彗星だったんですが、オウムアムアは彗星風の外見ではなかったので、この点も驚きでした。

研究者たちはこの発見で騒然となりました。
恒星間を移動する天体は、存在自体は想定されていたものの、上のNASAの動画で「数十年間待っていた」と言われているように観測されたのは初めてだったからです。
それにもし見つかっても、その挙動は小惑星でなく彗星のようなものだと考えられていました。
恒星間天体が小惑星ライクなものだとしたら、太陽系にはこの種の天体が今まで思っていたよりずっと多く飛んできていることになるそうです。

それから、動画の0:30あたりを見ると、地球や太陽にほとんどニアミスのようなんですが、本当にぶつかったら大変なことになりそうです。
論文には「恒星間物体の衝突は速度が大きいため、同じ質量の太陽系の物体よりもはるかに大きなエネルギーになるだろう」とあります。

オウムアムアがどこから来たのかについては、まだ誰も知りません。
論文では、地球に近いデブリ円盤からやって来た可能性や、その軌跡が他の惑星や彗星によって曲げられた可能性について検討しています。
もしかしたらまだ見ぬ第9惑星の影響を受けているのかもしれませんが、このへんはみんな推測に過ぎません。

オウムアムアは今地球からどんどん遠ざかっていて、今後観測されることは二度とありません。
ただこの手の恒星間天体が見つかる可能性は、これからもありそうです。

Image: ESO/M. Kornmesser
Source: Nature, YouTube

Ryan F. Mandelbaum – Gizmodo US[原文]

(福田ミホ)

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