マジックマッシュルームにはうつ状態の脳の回路を再起動させる働きがある可能性が判明

マジックマッシュルームには「うつ」状態の脳の回路を再起動させる働きがある可能性が判明

食べると幻覚的な作用をおよぼすキノコ類マジックマッシュルームには、重度の「うつ」の症状を抱える人の脳をある種の「リセット」状態にさせる効果があることがわかっています。
一方で、専門の医師の監修なしに自分で試してみることを避けるようにとの忠告も発表されています。

Psilocybin for treatment-resistant depression: fMRI-measured brain mechanisms | Scientific Reports
https://www.nature.com/articles/s41598-017-13282-7

Magic Mushrooms “Reset” Key Brain Circuits in Depressed People
https://futurism.com/magic-mushrooms-reset-key-brain-circuits-in-depressed-people/

インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームが発表した論文によると、マジックマッシュルームに含まれるシロシビンと呼ばれる幻覚作用を持つ成分がうつ状態にある脳の働きを変化させることが明らかになっています。

同チームでは、治療に対して効果がみられない治療抵抗性うつの症状を持つ患者に対し、10mgと25mgのシロシビンを1週間おいて投与。
すると、投与してすぐに患者はうつから来る不安な感情が和らいだことを報告しています。
この効果は脳の働きを可視化するfMRIでもみられ、ストレスや恐怖の感情を扱う部位への血流が減少したことが確認されているとのこと。


シロシビンを投与された患者はいずれも、脳が「リセット」されたような印象を抱いたとのことで、中には脳の中が「デフラグされた」や、「再起動が行われた」と、まるでコンピューターに対する操作が脳の中で行われたような印象を語る患者も存在したとのこと。
インペリアル・カレッジ・ロンドンで幻覚についての研究を率いるRobin Carhart-Harris氏は「シロシビンはこれらの患者に対して、うつ状態から抜け出すために必要な『エンジン始動』を一時的に与え、『リセット効果』と表現される状態をもたらしました。
同様の脳への効果は、脳に電気を与える「電気けいれん治療」を行ったときに見られることがあります」と語っています。

重度のうつ治療に一筋の光明が指す新たな発見ですが、一方ではまだまだ研究されるべき課題は残されているとのこと。
投与直後は一定の改善が見られた患者の状態でしたが、効果が薄れるにつれ脳の中が「再構築」され、次第に元の症状に戻って行ったことが確認されています。

研究者は今回の実験について、患者のサンプル数が少ないことと、偽薬(プラシーボ)を用いた検証が行われていないために、今後はより大規模で詳細な調査が行われる必要があるとの見解を明らかにしています。
また、同様の処置を素人が行うことについても警告を発しています。

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