Facebookの中の人すらFacebookの仕組みをぜんぜん知らない

Facebook
SNSの巨人。
目に見えるものから見えないものまで巨大なデータと、人間の力が及ばないアルゴリズムと働いていく場所。
そのあまりに膨大で把握しきれないデータに、ユーザーは時に困惑することもあります。

たとえば、「知り合いかも?」の機能には、あれこれ驚かされます。
よく知っているな、と。
しかし、何が何だかと困惑しているのは、どうやらユーザーだけではないようです。
中の人だって、さっぱりなのです

米GizmodoのHill記者は、先日、Facebookのアイデンティティと知り合いかも?機能について記事にしました。
内容は、風俗産業で働く女性が、名前はもちろん、メールアドレス、電話番号まで変えて、風俗嬢としてのアカウント、プライベートのアカウントと異なる2アカウントをFacebook上に持っていたにもかかわらず、彼女のプライベートアカウントに風俗の客が「知り合いかも?」で表示されて戦々恐々としたというもの。

この記事を書くにあたって、Hill記者はFacebookにて、知り合いかも?機能を使わないという選択肢があるのかを問い合わせました。
対応したFacebookのコミュニケーションスタッフは2週間ほど保留したのち返答。
Facebookいわく、できないことはない、と。

担当者は、知り合いかも?機能をオフにするというのは、役立つ設定とは思わなかったため直接にはできないといいつつも、他の設定をいじることで、表示されないようにできるといいます。

他の機能とは、友達申請ができる人の範囲の設定。
申請設定は、全員(誰でもOK)/友達の友達まで、で選べますが、そのほかに、「誰からも申請を受けない」という選択肢もあるのです。
この誰も申請許可しない、にすれば、知り合いかも?と表示する意味はなくなり(そりゃね、だって申請すらできないんだもん)、遠回りながらも表示機能をオフにすることができるというわけ。

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が、ここで問題が。
担当者は「誰からも申請を受けない」という選択肢があるといったものの、ユーザーによってはそのオプションがないというのです。
あるのは、誰でもOKか友達の友達のみ。
そこで、Hill記者、再びFacebookに問い合わせをしました。
そこで言われたのは、ユーザーによってはオプションが異なる上に、最初に教えてもらった友達申請設定をいじることで、知り合いかも?を非表示にするという技は、実は間違っていたということ。

Facebookの中の人ですら間違う設定を、一体どうやって一般ユーザーが使いこなせばいいのでしょう?

問い合わせで新たに得た情報は、友達申請を誰からも受けない、誰も許可しない、というオプションが選べるのは、友達の数が多い人(有名人など)のみだといいます。
とはいえ、知り合いかも?を非表示するという技に、どちらにせよこれは使えないのですが。

しかし、Hill記者の問い合わせと、知り合いかも?表示されたくない相手もいるのではという意見に対して、Facebookのポリシー・コミュニケーション担当長であるMatt Steinfeld氏は納得。
最初の問い合わせで間違った情報を与えてしまったことをお詫びするとともに、知り合いかも?機能の表示範囲についてはヘンテコな仕様であり、今後に変更対応していくと応えてくれました。

さて、知り合いかも?機能に関する話はこれだけではありません。
この機能について、Facebookの中の人に尋ねたのに、わからなかったというのは今回だけではないからです。

HIll記者は、去年にも知り合いかも?機能について、位置情報が関係しているのかどうか問い合わせたことがありました。
Facebookの答えはYES。
位置情報が知り合いかも?の一因になっているという回答でした。
しかし、この件をHill記者が記事にした後、Facebookはこれを否定。
YESと応えた人とは別の担当者より、位置情報(IP/Wi-Fiアクセス情報含む)は使っていないとメールがきました。

この担当者いわく、テスト時に1度だけ位置情報を使ったことがあったものの、かえってこんがらがってしまうため、使わなくなったといいます。
さらに、これまた別の事情通は、知り合いかも?機能は、常にあれこれいろいろな情報を実験的に変えつつ改良され続けているともいいます。
Hill記者は、機能について直接エンジニアに質問したいとリクエストしたものの、それは叶えられませんでした。

Facebookのセキュリティ担当役員Alex Stamos氏は、The Atlanticにて巨大化するフェイクニュースの波について「Facebook上で何が起きているのかをすべて把握している人はいない。
Facebookですらだ
」と書いていますが、まさにそうなのです。
それどころか、Facebook上だけでなく、Facebookの中のことも把握しきれていないわけです。

生活の中でどんどんその存在感を大きくしていくFacebook。
その全容を誰も把握していないと思うと、少々薄ら寒い思いがします。
少なくとも、今回の問い合わせによって、知り合いかも?機能については改善の光が見えました。
この機能の穴を解決するには、ユーザーにコントロールをゆだねればいいのです。
選択するという権利を与えればいいのです。
ユーザーにそのユーザーのデータを見せ、与え、繋がりは自分で整理しましょうとすればいいのでしょう。
そう、まるで現実の人間関係のように…。

Kashmir Hill – Gizmodo US[原文]

(そうこ)

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