リフレトレード広がる 後半に米税制改革やFRB議長の人選に絡んで上下動も

 きょうのNY為替市場はドルもユーロも上昇する一方で円安が優勢となった。
米税制改革への期待などで米株が最高値更新が続くなど、米景気の先行きに楽観的な見方も広がっている。
米国債市場では10債利回りが一時2.42%台まで上昇し5月高値を上抜いておりドルをサポートしている。

 市場にはリフレトレードが広がっているようだ。
デフレからは脱却しているものの、世界的にインフレ期待が高まる状況には至っていない。
ただ、米税制改革などで、世界的に景気の先行き期待が高まる中、いずれインフレ期待が高まること見ているのかもしれない。

 FRBは正常化、ECBは出口戦略に着手しようとする中、安倍首相の衆院選での勝利もあり日銀は当面、金融緩和政策を続けるとの見方が強く、ドルやユーロを買って円を売る動きが活発化しているようだ。
ただ、リフレトレードの持続性については留意する必要はありそうだ。

 終盤にドルが上下動する場面が見られた。
米税制改革案に3名の共和党上院議員が反対する可能性があると伝わったことと、トランプ大統領がFRB議長人事に関して、共和党上院議員に挙手投票を実施し、テイラー氏が勝利したようだと伝わっていた。
2つのニュースが同時刻に伝わったことから、相場が激しく上下動している。

 ドル円はNY時間に入っても買いが続き、瞬間的に114円台に上昇する場面も見られた。
ただ、突破して行く力はまだないようだ。
終盤には一時113.55近辺まで急速に下げたが、113円台後半に再び戻している。

 114円台では上値抵抗がまだ強く、オプション絡みの売りオーダーなども観測されている。
明日のNYカット(日本時間23時)では114.00のオプションの清算が18億ドル規模で観測。

 米10年債利回りは7月高値を上抜いているが、そのときのドル円は114.50付近まで上昇していた。
目先はその水準が上値レジスタンスとして意識される。

 一方、ユーロドルは堅調な動きを見せ、一時1.17台後半まで上昇。
ただ、明後日のECB理事会を控えて神経質な動きも見られ、1.18台には慎重になっている。
前日は、強いサポートとなっている1.17台前半まで下落したものの、1.17台はしっかりと維持されており、きょうの買い戻しに繋がっていたようだ。

 そのECB理事会だが、来年以降の出口戦略を打ち出すことは確実視されているものの、具体的な計画に関しては見方が分かれておりコンセンサスが見つからない。
 具体策に関しては、購入額については見方が様々だが、期間については9ヵ月が多いようだ。

 反応についても見解が分かれており、市場が予想しているほどハト派にはならないとの見方もあり、ユーロ高の反応を予想する向きも少なくはない。

 ポンドが軟調。
特に悪材料は見当たらないものの、イベントを控え商いが低調な中、ドルとユーロに資金が向かっており、ポンドは煽りを受けている模様。

 来週の英中銀金融政策委員会(MPC)では利上げがほぼ確実視されており、ハモンド英財務相も需給ギャップが小さくなっているとの英中銀の見方に賛同する意向を示していた。

 ただ、ポンドは上値が重い。
明日は英GDP速報値の発表が予定されているが、予想では前期比で0.3%が見込まれている。
予想通りであれば3四半期連続で0.3%の伸びということなり、景気鈍化傾向が一層鮮明になる。
来週の英利上げ期待は強いものの、EU離脱交渉も混沌としている中、足元の実体経済には不透明感も根強いようだ。

 ポンド円はリスク選好の円安の動きもあって一時150円台に再び上昇していたものの、前日に引続き押し戻された格好。
目先は21日線が149.15付近に来ており下値サポートとして意識される。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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