テスラ15分未満で済むEV用バッテリ交換技術–バッテリステーションの公開特許

 自動車の電気化への流れがいよいよ強まってきた。
特に欧州では、Volkswagen(VW)やMercedes-Benzなどが全車種で電気自動車(EV)モデルまたはハイブリッド車(HV)モデルの設定計画を発表するなど、電気化が一気に進みそうだ。

 ただし、電気エネルギーに完全依存するEVは1回の充電で走れる距離が物足りない。
メーカー各社はさまざまな解決策を検討しており、Audiは屋根に太陽電池パネルを取り付けたEVを開発する計画だ。
また、Qualcommはワイヤレス給電システムを駐車スペースや道路に埋め込む技術を提案した。

 EV専業メーカーのTeslaも、当然いろいろな方向からEVのバッテリ問題に取り組んでいる。
例えば、充電作業を省力化するため、EVに自動接続する充電装置などを開発。
自宅のガレージでEVを使わない夜間などに充電する、という使い方なら便利な方法だ。

 しかし、長距離を移動するドライブの場合、時間のかかる充電はできるだけ避けたい。
そこで、TeslaはEVのバッテリを交換する技術を考案。
この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間9月14日に「BATTERY SWAPPING SYSTEM AND TECHNIQUES」(公開特許番号「US 2017/0259675 A1」)として公開された。
出願日は2017年5月30日。


公開されたTeslaの特許(出典:USPTO)

 この特許は、EVを持ち上げてバッテリを一気に交換する技術を説明したもの。
ガソリンや軽油でエンジンを動かす現在の自動車がガソリンスタンドで燃料を補給するのと同じように、EVのバッテリをバッテリスタンドで交換する、という使い方を想定している。


バッテリ交換をするための装置(出典:USPTO)

 技術自体はシンプルで、EVを持ち上げる機構、交換用のバッテリをEVの位置に合わせて持ち上げる機構、取り外したバッテリを下げて移動させる機構などで構成される。
修理工場で自動車を持ち上げ、下から点検したり部品を交換したりする作業と基本的に同じだ。


EVを持ち上げて一気に交換(出典:USPTO)

 この方法を使えば、1人または複数の作業員で15分もかからずにバッテリを交換できるという。
街や高速道路のサービスエリアなどにバッテリスタンドがあれば、休憩のあいだにバッテリ交換を済ませてドライブを続ける、といったEV利用が可能になる。

 なお、米CNETの報道によると、Teslaは2013年にバッテリ交換を90秒で済ませるアイデアをデモンストレーションしている。

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