Amazon人工知能のデザイナーでファッション業界も飲み込む?

Amazonの次なるターゲット、ファッション。

1995年にオンライン書店としてスタートしたAmazon、22年経った今ではありとあらゆるものが買えますし、自分自身ありとあらゆるものを買ってるつもりでいました。
でも振り返ってみると、服とかバッグとかが欲しいときにまず見に行くのはネットでも全然別のサイトだったりして、小洒落た服をAmazonで買うイメージってあんまりありませんでした。

でもそんなイメージは、これから変わっていくかもしれません。
Amazonは今ファッション事業を成長の柱に据えているらしく、そこには今どきの人工知能(AI)もフル活用されていくみたいです。
AmazonのAIといえば、Echoシリーズのカメラ付いてるやつでファッションチェックしてくれるっていうアレ?と思いきや、もっとディープな技術を研究所で育てていることがわかりました。

ファッション × AIのさまざまな可能性

MIT Reviewによれば、Amazonは8月に機械学習とファッションに関するワークショップを開催し、自社で研究中の技術をいくつかお披露目しました。
たとえばファッションデザインのできるAI
Amazonの研究所、Lab126のサンフランシスコのチームは、たくさんの画像を読み込んでそこからその画像群のファッションスタイルを学習し、それに沿った新たなアイテムのデザインを作れるアルゴリズムを発表しました。
たとえばテイラー・スウィフトのInstagramを見て、それっぽいワンピースかなんかをデザインしてくれるってことみたいです。

っていっても人のスタイルってテイラー・スウィフトほどじゃないにしろ変わるんじゃ?とか疑問もあるし、まだまだ荒削り。
ですがこれから研究を進めていけば、「2000年代初めのキャメロン・ディアスっぽくて秋に履きたいデニム」とか「寅さんのジャケットに若干の『トロン』テイストをプラスしたみたいなブーツ」とか、いろんなデザインがどんどん簡単にできるようになるのかもしれません。

またLab 126のイスラエルのチームからは、コーディネートに関する評価データが手薄でもファッショナブルなコーディネートを高い精度で判断できるアルゴリズムが発表されました。
こちらは何がすごいのかわかりにくいんですが、MIT Reviewでは、普通の人のInstagramのポストがそうであるように、画像に付随するデータがそこまでリッチじゃなくても使える点を評価しています。

このワークショップでは他にも、ユーザーの体型データを元にブランドごとに適切なサイズをオススメするシステムとか、SNSの画像やテキストからお洒落な人のコーディネートのパターンを見つけるアルゴリズムなどが発表されました。
ファッションへのAIの関わり方がいろんな角度から考えられているのがわかります。
Amazonとは別の企業や研究機関の発表も多かったんですが、Amazonは良さげなチームを買収したり、引き抜いちゃったりもするんでしょうか…?

売上2000億ドルに向けた成長の柱

Amazonのファッション方面への進出は今に始まったことじゃなく、Amazon.com上でのファッション商品取り扱いはもちろん、Amazonより高価格帯のShopbopや、靴がメインのZapposといったストアを買収したり、自社ブランドを立ち上げたりしています。

ただ最近の流れのきっかけになったらしいポイントは、Amazonの売上が2015年に1000億ドル(約11兆円)を超えたとき、次の目標となる売上2000億ドル(約22兆円)を実現するために、ファッションと生鮮食品をテコ入れする、と宣言したことです。
当時Amazonの別の発表でも、「私たちのゴールは、オンラインでファッションを買える場所としてAmazonをベストな場所にすること」って言ってました。
そのへんの意気込みが今、上に書いたEcho Lookとか、最近発表した試着し放題のファッションデリバリーサービス「Prime Wardrobe」につながってきてるんでしょうね。

生鮮食品に関してはAmazonフレッシュやリアル店舗のAmazon Goや食材キット宅配を開始し、高級スーパーWhole Foods Marketも買収して攻めまくっているAmazon、ファッションに関しても台風の目となっていくんでしょうか?

Image: Casimiro PT/Shutterstock.com
Source: KDD Fashion via MIT Review, Mirror, WWD, The Business of Fashion, Digiday

(福田ミホ)

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