VR空間内で360度映像の編集が可能に–アドビPremiere Proなどをアップデート

 アドビは9月14日、クリエイティブプラットフォーム「Adobe Creative Cloud」における映像制作ツールのアップデートを発表した。
2017年中の提供開始を予定している。

 アップデートでは、「Premiere Pro CC」における360度VR映像編集、アニメーション、モーショングラフィックス、共同作業に関する機能を追加したほか、ストックフォトサービス「Adobe Stock」との連携を強化している。


今回のアップデート内容

 アドビでは、4月のアップデートにおいて、「AfterEffects CC」の機能をPremiere Proで使用できるようにする「モーショングラフィックステンプレート」を実装。
AfterEffectsならではの質の高いモーショングラフィックスを簡単に利用できる。
今回のアップデートでは、モーショングラフィックステンプレートをAdobe Stockから入手できるようになった。

 また、キャラクターをリアルタイムで動かすことができる「Character Animator CC」を正式バージョン(1.0)としてリリースした。
ポーズ間のブレンドや、新たな物理演算にもとづくアニメーション、ビジュアルパペット制御などを実装している。
また、AIプラットフォーム「Adobe Sensei」により、リップシンク精度を向上。
発音と口の動きをより正確に表現できるようになった。

 Premiere ProのVR制作環境も強化している。
VRヘッドマウントディスプレイを装着して、VR映像空間に没入しながら、タイムラインの確認やトリミング・マーカーなどの編集作業を実行できるようになった。
さらに、VR映像と同期して360度の空間音声をモニタリング可能となり、YouTubeおよびFacebookなど、VR対応プラットフォーム向けのアンビソニックスオーディオとして書き出すことができる。
VRのエフェクトとトランジションは、GPUを用いた高速演算技術「Mercury Playback Engine」に対応し、高速化している。


VR空間内で映像編集が可能に


360度映像上にタイムラインが表示される。
Oculus Touchなどのコントローラーを使うことで編集可能だ

 音声編集機能もアップデートされた。
「Adobe Audition CC」には、複数の音声を用いたワークフローにおける柔軟なセッション構成機能に加え、編集中の連続再生が追加された。
Adobe Senseiを活用した自動ダッキング機能が「エッセンシャルサウンドパネル」に追加され、会話、環境音、音楽といった音声のタイプ別にミキシングレベルを自動調整するという。

 そのほか、ローカルエリアネットワークでの共同作業ワークフローを改善するアクセス管理機能を実装。
作業中のプロジェクトをロックし、他のユーザーは読み取り限定で作業できる。
また、これまでベータ版で提供してきたチームプロジェクトを正式にリリース。
Creative Cloudのワークフローが円滑になり、新たな自動保存履歴でバージョン管理が簡略化される。

 Premiere Proは、ここ数年で映像業界での実績を伸ばしている。
ボニー・コーエンとジョン・シェンクの共同監督による「不都合な真実2:放置された地球」、デヴィッド・フィンチャーが監督、製作総指揮を手掛けた「マインドハンター」、ジョセフ・コシンスキー監督の「Only the Brave(原題)」、スコット・ワウ監督の「6 Below(原題)」などで採用されている。
また、Facebook Live配信では、Mr.ビーンなどのリアルタイムアニメーションをCharacter Animatorで制作している。

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