米雇用統計を受けてドル円は114円台を一時回復

 きょうのNY為替市場、この日の米雇用統計を受けてドル円は114円台に一時上昇した。この日の米雇用統計は失業率は労働参加率の上昇もあって、1ポイント悪化したものの、非農業部門雇用者数(NFP)は予想を上回る内容となった。

 ただ、この日の最大の注目は平均時給であったであろう。そちらは予想を下回ったことから、発表直後はドル売りが強まる場面も見られた。しかし、売りが一巡するとドルの買戻しが次第に優勢となった。

 平均時給は前月比で0.2%上昇(予想0.3%上昇)、前年比では2.5%上昇(予想2.6%上昇)となった。確かに予想は下回ったものの、FRBが正常化に向けたタカ派姿勢を後退させなければならないほどの弱さではない。甲乙付け難い内容ではあったが、米株や米国債利回りも上昇し、全体的にはポジティブな受け止めとなったようだ。

 本格的にドルが買い戻される流れになるかは未知数で、来週以降の指標を確認する必要がありそうだ。

 ドル円は114円台を回復し、一時114.20手前まで上昇。きょうは原油は下落していたものの、米株は上昇しており、円安の動きもドル円をサポート。目先は5月高値の114.35/40水準が上値レジスタンスとして意識される。

 一方、ユーロドルは米雇用統計後に1.13ドル台に下落。下値では押し目買いも入り底堅さは堅持している。また、ドル円が114円台を回復する中、ユーロ円の上値追いが続いており、昨年2月以来の130円台を一時回復していた。

 このところのユーロの上昇やドイツ国債利回りの上昇で、ECBの反応が警戒されるところではあるが、市場のユーロ高への期待は根強いようだ。

 きょうはポンド安が目立ち、ポンドドルは1.28台に下落している。一方、ポンド円も円安の動きが出ていたことから、146円台後半の水準は維持したものの上値は重い印象。ここに来て勢いが鈍化してきている様子もうかがえる。

 前回の英中銀金融政策委員会(MPC)以降、英中銀の利上げ期待が高まっており、ポンドは買いが強まっていた。しかし、市場の期待とは裏腹に足元の実体経済は脆弱で、この日発表になった英鉱工業生産は前月比で予想外の減少となった。

 また、英国立経済研究所(NIESR)が発表した4-6月期のGDP予想は前期比で0.3%となっている。NIESRの予想と政府発表のGDPはそれほど違いはなく、4-6月期のGDPは、1-3月同様に0.2%~0.4%程度の低い成長が見込まれる。

 そのような中、市場も英中銀の利上げ期待を一歩後退させているのかもしれない。

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美

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