イベントリスク控え小動き ドル円は114円台前半

 きょうのNY為替市場は小動きに終始し、ドル円は114円台前半での狭い範囲での振幅が続いた。東京時間に114円台に再び乗せ、そのままの推移でNY時間に入ってきた。きょうは米国債利回りが下げていたこともあり、113円台に瞬間的に値を落とす場面も見られたが、114円台はしっかりと維持している。

 きょうは日銀の黒田総裁が日銀支店長会議でのあいさつで「2%物価目標の実現を目指し必要な時まで緩和を継続」と述べるなど日銀の緩和姿勢を強調していた。各国中銀が出口戦略に舵を切り始める中で市場は、日銀と各国中銀との金融政策の温度差への意識を強めている模様。円安の動きがドル円をサポートしている。

 一方で、今週はイエレンFRB議長の議会証言や、米消費者物価(CPI)などの重要指標の発表など、イベントリスクも控えていることから、その中味を見極めたいといった雰囲気も強い。

 先週の米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)は予想以上に増加したものの、平均時給は予想を下回りまちまちの内容だったが、FRBの正常化に向けたタカ派姿勢に変化を与えるものではないとの見方が多い。

 一方で、求人件数が過去最高にのぼる中、潜在的労働人口の労働市場への復帰がまだまだ続くことから、賃金は従来よりは上がりにくくなっているのではとの指摘も出ていた。いずれにしろ、米労働市場の良好な環境は続いている。

 ユーロドルは1.13台に下落してNY時間に入ってきたが、下押す動きも見られず、1.14ちょうど付近に下げ渋っている。1.1380ドル近辺に近づくと買い圧力も出るようだ。

 先週の米雇用統計発表時には1.1440ドル近辺まで上昇したものの、6月に続き再び上値を拒まれている中、目先は上値追いを誘発する材料も少なく、短期的な調整も見込む向きも出てきている。

 ただ、ユーロ圏の景気回復への期待感は根強く、ECBの出口戦略への期待から、ユーロ高のトレンドは続くとの見方は根強い。FRBがバランスシート縮小開始時期について明確なメッセージを出せないようであれば、1.15ドル突破を目指す展開も予想されるとしている。

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美

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