ドル売り優勢の中、ドル円は下げ渋る動きも

 きょうのNY為替市場、全体的にドル売りの動きが続いていた中、ドル円は下げ渋る動きも見せた。朝方は一時112.35近辺まで下落し、先週の米消費者物価(CPI)や小売売上高発表直後の安値水準に迫った。

 ただ、112円台前半に来ると押し目買いも出て下値がサポートされる中、買い戻しが強まっている。ストップを巻き込んで一時112.85付近まで一気に買い戻された。特段の材料はなく、下値の固さに短期筋のショートカバーが強まったのかもしれない。ただ、その後は原油に売りが強まったことなどから、21日線が来ている112円台半ばに伸び悩んでいる。

 今週は日銀決定会合が予定されているが、成長見通しは上方修正されそうだが、インフレ見通しに関しては逆に下方修正も見込まれている。日本のCPIは前年比でゼロ%付近での推移が続いており、出口戦略を検討する段階にはない。

 各国中銀が出口戦略に舵を切り始める中、日銀と各国中銀との金融政策の温度差から、市場には円安期待が根強く高まっている。そのため、ドル円の下値を攻めにくい雰囲気もあるのかもしれない。

 一方、ユーロドルは堅調な動きを続けている。今週はECB理事会を控える中、ロンドン時間には利益確定売りが先行し、一時1.1435近辺まで下落していた。しかし、先週の米消者物価(CPI)発表直後にも見られたが、1.1435付近に来ると買い圧力が強く、きょうもサポートされている。

 NY時間に入ると買い戻しが加速し、ストップを巻き込んで1.1485ドル近辺まで上昇。7月12日に付けた直近高値に顔合わせしている。ただ、心理的節目でこれまで強固な上値レジスタンスになっていた1.15ドルに接近すると売り圧力も強まるようで、きょうのところは試す動きまでは見られなかった。

 今週のECB理事会だが、出口戦略に向けて声明を一歩前進させてくるものと見られている。ただし、ECB内には急激な欧州債利回りの上昇やユーロ高への警戒感も強く、かなりバランスをとった発言になるのではとの見方も多い。資産購入のペース縮小は行うものの、具体的な終了期限については明示しないのではとの観測も出ている。

 きょうはビットコインの売りが強まり、一時2000ドルを割り込み、1852ドルまで下落する場面も見られた。ソフトウエアについて競合する2種類の更新版の採用が検討されていることからビットコイン分裂への懸念が高まっているという。6月のピークから1ヵ月強で33%下落。ただ、その後は2150ドルまで戻している。

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美

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