著作権が問われたサルの自撮りの法廷闘争がついに完全終結

著作権が問われた「サルの自撮り」の法廷闘争がついに完全終結


インドネシアに生息するクロザルがたまたまカメラのシャッターを押したことで撮影された「サルの自撮り写真」の著作権の帰属に関する法廷闘争について、ついに当事者間の合意が形成され、原告が訴えを取り下げたことで解決に達しました。

Photographer wins ‘monkey selfie’ legal fight – BBC News

PETA drops lawsuit demanding animals the right to own property | Ars Technica

今回の合意は、カメラの持ち主だった写真家のデービッド・スレーター氏とPETA (動物の倫理的扱いを求める人々の会)の間で交わされたもので、スレーター氏がクロザルの写真によって今後得る利益の25%をインドネシアの動物保護団体に寄付するという内容になっているとのこと。
PETAは「クロザルの代理人」として写真の著作権がクロザルにあり、スレーター氏が無断で作品にサルの写真を使用していると主張していました。

事の発端は、Wikipediaに掲載されたクロザルの写真をめぐってスレーター氏が権利を主張し、掲載の取り下げを申し立てたことでした。
Wikimedia財団がスレーター氏の訴えを却下したことからその判断が司法に委ねられており、アメリカの司法当局は「サルが偶然シャッターを押した写真の著作権をサルが所有することはできない」という判断を下していました。
しかし一方で、この写真はスレーター氏が直接シャッターを押したものではないことから、スレーター氏はこの写真についてのアメリカにおける著作権は所有していない状態となっています。


そして今回、PETAとスレーター氏は共同声明を発表し、スレーター氏が金銭的な寄付を行うということで最終決着を見ることとなっています。
PETA側の弁護士をつとめるジェフ・カー氏は「PETAによる画期的な事例は、野生動物が人間によって搾取されるのではなく、自分自身のために権利を拡大することについての国際的で活発な議論を巻き起こしました」とコメント。
スレーター氏は、この写真に関しては権利を主張するにあまりある労力をつぎ込んでいることを語ると同時に、自身が自然保護主義者であること、そしてこの写真によってインドネシアの野生生物が守られていることに関心を寄せていると語っています。

両者は共同声明の中で、この一件により「人間以外の動物にまで法的権利を与えることについての重要かつ最先端の問題を取り上げた」と述べています。

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