ハリケーン・ハンターズが大型ハリケーンイルマの台風の目に飛行機で突入して内側から観測

「ハリケーン・ハンターズ」が大型ハリケーン「イルマ」の台風の目に飛行機で突入して内側から観測


アメリカ現地時間の2017年9月10日、した大型ハリケーン「イルマ(Irma)」は強い風と雨で広い地域に被害を及ぼしています。
上陸時には5段階のうち下から2つめの「カテゴリー2」に勢力を弱めていますが、それでもなお秒速50メートル(時速約180km)という猛烈な風が各地を襲っているとのこと。
そんな中、およそ10人ほどのメンバーで構成されるチーム「ハリケーン・ハンターズ」が小型機に乗り込んで台風に突入し、雲の壁を貫通して「台風の目」の中に入り、内部から台風を観測する活動を行っています。

NOAA Hurricane Hunters | Office of Marine and Aviation Operations

ハリケーン・ハンターズはアメリカの (NOAA)に所属するチームで、小型ビジネスジェット「」およびターボプロップ哨戒機「」の2機の小型機を台風観測に用いています。


ハリケーン・ハンターズがP-3でフロリダ州の空港を離陸し、イルマの観測に向かう様子がムービーに収められています。


フロリダ州レイクランドの空港を発つハリケーン・ハンターズ。
このムービーは9月8日に撮影されたものです。


近年の航空機とは違い、アナログメーターが多く残るP-3型機のコックピット。
1958年に初飛行を行ったモデルということで基本設計が古いのですが、機体の強度が高いことや耐失速性が高いため、台風に突撃する用途にも向いているようです。
日本の自衛隊でも導入されており、「P-3C哨戒機」という名前を耳にしたことがある人も多いはず。


いよいよ雲の中に突入するタイミング


ハリケーンの厚い雲に突入。
周囲が暗くなり、窓ガラスには雨粒がものすごい勢いで流れます。


台風の中では、クルーが観測用のを投下して気象データの採取を行います。


クルーの左側に伸びている筒から、「スポン」と機外に観測機器を投下。


やがて、辺りが明るくなってきたと思ったら……


台風の目のエリアに到達。
すでに勢力が弱まっているためか、台風の目の壁があまりハッキリしていませんが、次に掲載する数日前に撮影されたムービーでは、よりはっきりした「壁」を見ることができます。


ニュース番組「USAトゥデイ」がYouTubeで公開しているNOAAの映像がコレ。
実際に観測にあたっているクルーの様子がよくわかります。


突入前にブリーフィングが行われている様子。
このムービーが撮影された9月5日の時点では、イルマは最高クラス「カテゴリー5」の勢力を保っていました。


雲の中を進むクルー。
機体はガタガタと揺れ、フロントガラスに取り付けられたカエルのマスコット「カーミット」が強く揺れているのがわかります。
ちなみに、このP-3の機体の愛称も「カーミット」と名付けられているとか。


雲を抜けると、目の前には巨大な雲の壁が。
これこそが、カテゴリ5のハリケーンの目の中です。
まるで飛行機が止まっているように見えますが、よく見れば目の前の雲の渦に近づいており、渦そのものも不気味にゆっくりと動いている様子もわかります。
機内の様子は先ほどまでとはうって変わって穏やかになっており、カーミットのマスコットも大人しくぶら下がっています。


ハリケーン・ハンターズはこのような観測を行い、ハリケーンの進路予想に欠かせない重要なデータを取得しているとのこと。
通常の旅客機などでは考えられない、危険なフライトがあるからこそ、貴重なデータが得られているというわけです。


ハリケーン・ハンターズが捉えた映像や画像は、以下のページからもいろいろと見ることができます。

Media | Office of Marine and Aviation Operations

なお、フロリダに上陸したイルマは猛威をふるいながら北上を続けている様子。
Twitterでは、よせばいいのにさまざまな動画が公開されています。
は台風の目付近の風速を自分で測っています。
風速は時速117マイル(時速約188km:風速約52メートル)」というコメントの以下のツイートには、「申し訳ないがこれはバカだ」と、当然といえば当然のコメントが寄せられています。


また、イルマ通過直後の様子を空撮した映像も。
至るところが水びたしで、「無事だった」と言える場所がどこにも見つからないという衝撃の様子が収められています。

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