マリファナは周期性おう吐症を引き起こす可能性がある

マリファナは周期性おう吐症を引き起こす可能性がある

多くの国や地域で禁止されながらも、医療品として使われ出しているマリファナ。
これまでマリファナの使用は法律で禁止されていたため研究が進んでおらず、効能についてもまだはっきりとした科学的見解が出ていないのですが、「マリファナによって周期性おう吐症が引き起こされる」という可能性が浮上しています。

Does Marijuana Cause Cyclic Vomiting Syndrome? – The Atlantic

作家のケイティー・ヒーニーさんは、中学・高校で薬物の使用に反対する教育プログラム「Drug Abuse Resistance Education(D.A.R.E./薬物乱用予防教育)」を受けて育ったことから、マリファナに対して恐怖心を抱いてきた人物。
大学生の時に飲んだくれることはあっても、ルームメイトから勧められるマリファナをかたくなに断ってきたヒーニーさんですが、24歳のときに男性にひどく傷つけられ、やけっぱちな気持ちになったことを切っ掛けに、メンタルが沈んでいる時に限ってマリファナを吸うようになりました。
しかし、「周期性おう吐症(CVS)」に関する文章を読み、再びマリファナに対して恐怖を抱くようになったとのこと。

周期性おう吐症は数時間から数日間という期間の間、反復性のおう吐発作を起こすという症状で、原因ははっきりとわかっていませんが、心理的ストレス、気温、暴食、疲労、偏頭痛などが要因として考えられています。
患者の多くは子どもですが、近年は大人の患者も増加しています。
そして、大人のCVS患者が増えている原因として、マリファナの使用が疑われているとのこと。

によると、男性CVS患者におけるマリファナの使用率は40~50%に上っているそうです。
マリファナの使用者がおう吐を繰り返すことを「おう吐症(CHS)」と呼ぶこともありますが、CHSとCVSの症状は「臨床的に極めて似ている」とのことで、CHSはCVSの一種であり、両者の違いは「マリファナ使用をやめた時に症状が止まること」のみだと考えている研究者もいます。

どのくらいのマリファナ使用者がCVSにかかるのか?と気になったヒーニーさんは、レノックス・ヒル病院の内科医であるロバート・グラッター医師に相談。
グラッター医師はCVSとマリファナの間に関係があると研究者によって知られる前から、腹部の痛みを伴うおう吐の症状がある、重度かつ慢性的なマリファナ使用者を見てきたといいます。
しかし、それが何であるかが認識されていなかったがために、CVSは過小評価されてきた側面があるそうです。
マリファナに含まれるカンナビノイドという化学物質は、がんの化学療法における制吐剤としても利用されており、薬理学的には吐き気を止める機能があると考えられています。
このことからマリファナの使用とおう吐症の間に関連性があると気づくのが遅れたのですが、実際のところ、高容量のカンナビノイドを摂取すると吐き気やおう吐といった症状を引き起こすことになります。

グラッター医師によると、多くの場合、CVSの症状を訴えて病院にやってくるマリファナ使用者は、平均して15~16年の間、1日に3~5回もマリファナを服用しているとのこと。
ただし、CVSの原因についてはまだ研究段階であるため、「長期で高頻度のマリファナ使用がCVSを引き起こす」とは確信を持って言えないそうです。
なぜ一部の人はそのほかの人よりもCVSになりやすいのか?ということについて、マリファナを代謝する酵素システムに遺伝子上の変質があるとする研究も存在します。

ただし、アメリカでのマリファナの使用は州によっては違法であり、CVS患者が情報を公開したがらないので、はっきりした原因やCVSとCHSの関連性については多くの内科医にはわからないそうです。

しかし、おう吐の症状があるマリファナ使用者に対して、グラッター医師は「マリファナ使用をやめてみてください」と呼びかけています。
おう吐の症状があるマリファナ使用者は珍しいケースですが、その多くは慢性的なマリファナ使用者です。
シャワーを浴びると一時的に症状の改善が見られますが、マリファナをやめない限り3~4カ月に一度は病院に訪れることになるとグラッター医師は語っています。

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